美利亜はそう言って笑った。


「なんで?」


「だって社長さん、1人で暴力団20人に勝ったんだよ。心配ないって。」


美利亜は嵐を安心させるように笑顔で言った。


それでも不安を感じた嵐は裏口に着くと


「俺から絶対離れるなよ?」


そう言ってドアを開けた。


その先に待っていたのは銃を持った暴力団員。


そして息を切らし、あちこちから血を流しながらも立っている聖夜と玲。


みんなの止血をして回っている水月。


ボロボロになった龍たちSA。


それでも戦おうとする涼と瑚。


酷い状態だった。


「社長さん!お兄ちゃん!みんなっ!」


美利亜は悲鳴に近い声をあげた。


「お前が無事ならそれでいい。嵐!」


聖夜は傷が開くのもお構い無しに叫んだ。