「か、海都は…?」



部屋を見渡しても、海都の姿がない




「海都くんなら、資料を部下に渡しに行ってもらってるのよ」




そ、そんな……



「あ、そうだ、みりい。今から崎本財閥のご夫妻とご子息がお見えになるから、着替えて来なさい」




崎本財閥…




って、まさか!!




「まさか……和樹さんがくるの…?」


「そうさ。いや〜、和樹さん、みりいの事を本当に気に入ったみたいでね」




崎本 和樹


崎本財閥の一人息子で、次期跡取り



異様に、私に近づいてくるんだ


この間のパーティーでも、この人のせいで私は倒れた




なのに…



和樹さんは、会社にまで押しかけてくる





男の中でも、最も大っっ嫌い!!




そんな人が、よりによって今来る?



会っちゃうじゃない!!