「お前みたいな奴に俺の何が分かる。」

俺は顔を背けた。

「お前みたいにニコニコ笑ってられる奴に、家族を失った俺の気持ちが分かるかよ!」

俺はきつく言った。

今になってみれば、このときの俺はかなりひどいことを言っていたんだ。

あいつは俺の隣に座った。

「あたしね、親に捨てられたの。
父親は誰か知らない。名前も顔も知らない。
母親は、男にだらしない人でいつも違う男といた。
あたしはね、望まれて生まれた子じゃないの。
いらない子だった。何かの間違いで生まれてきちゃったの。
だから、母親は3歳の時にあたしを捨てた。
ひまわり園の近くの道端にね(笑)」

えっ...