それから和ちゃんは、テーブルの私のテキストをパラパラとめくった。

『中国語?』
「うん。中国から赴任して来た人が居るのね。交流できたらと思って。」

先週、私の部署に中国支社から配属された楊(やん)さん。
日本語はかなり上手。
私も挨拶くらい中国語で返せたらって思うようになった。

『そいつ男? 女? 歳は?』

和ちゃんは、なぜか急に不機嫌モード?

「お、おばちゃん…」
『ほんなら、ええ。』

不機嫌な顔はあっという間に、ご機嫌に変わった。
もう、和ちゃんの地雷スイッチはどこに落ちてるやら…