「昨晩のことなんだが、旧校舎を見回りしていた警備員が
二階の廊下にある絵画から何かが出ているのを見つけたんだ。
何なのか気になって光を当てたら、人の手だったんだ。」

「うぎゃあぁぁぁぁ。」

近藤の話を聞いた桜木が悲鳴を上げた。

白井はため息をついた。そして、

「浩太、うるせー。黙って最後まで聞け!」

と言った。

「その後警備員は気絶してしまったらしく、目が覚めたら絵は元に戻っていたらしい。」

近藤はそう言うと、白井を見た。

「そんなアホな話あるかいな。
 イタズラか若しくは見間違いやて。」

葉山が笑いながら言った。
その葉山の頭を白井は殴って近藤に尋ねた。

「それで、俺らにどうしろと?」

「真実を突き止めて欲しい。」