「今の聞こえなかった?」


「・・・何が?」

どうやら、

瑠璃には聞こえてなかったらしい。


・・・

たぶん、

自分が美人だって自覚がないんだろうな。


「なんでもないよ」


「何でもないのに、

睨んじゃダメよ?

社員にヒンシュクかうんだから?」


「はいはい・・・」


そんなことを言い合いながら、

俺達はエレベーターに乗った。