「…瑠璃には、何もしてないのね?」


「当たり前だ。

オレは、まりあが好きだって言っただろ?」


「それは、ウソでしょう?」

・・・

またしても

私の顔を挟もうとした裕也の手を、

サッと掴まえた。

「同じ手には二度と引っかかりません」

そう言って微笑んだ。


…と思ったら、

今度は、

私の手を引き寄せて、

ギューッと抱きしめた。