「瑠璃の事なんだけど」

私の言葉に、

裕也の体が、

ビクッと反応した。

「瑠璃が・・・何?」


「瑠璃のこと、

諦めてくれない?」


「・・・

簡単に言うなよ。

好きになった気持ちを、

そんなに簡単に諦められるなら、

オレだって苦労はしないよ」

裕也が、

外を見ながら、

呟いた。