「俺、加藤ちゃん口説いてきちゃった」



いつもやってるだろ、と
思わず口をつきそうになって
慌てて言葉を飲み込んだ


加藤、とは
今年赴任してきたばかりの女教師

清楚、ということばが
あれほど似合う女は
滅多にいないだろうな

俊は気づかないうちに
本気で口説いているようで
まあそれは
いまだって彼はきづいていない


恋愛ってすげーなーと
つくづく感じる
こんなにも人が変わるんだなって

お互いが幸せなら
それでいいんだろうなって
ガラにもなく
思ったりする