彼女は 出逢ったときから すべてを無くしていて なにも持っていなかった 濡れたその目は妙に艶やかで 白い素肌はまるで雪のよう 手にいれようとすれば するりと通り抜けてしまう けれど、彼女を 手放すことも見放すことも無理で …どちらかというと無意味に近かった 気づけば彼女に溺れていた 表すこともできないほどに…