そんな私の反応を見ると、男性はゆっくりと立ち上がり……近づいてきた。
そして
私の頬に手を当てる。
触られたくない。
そんな気持ちでいっぱいなのに、力が入らない…………振り払う事が出来ない…
「可哀想………頼れる人がいないんだね。」
頬に当てた手で私の涙を拭うと、更に怪しく微笑んだ。
「まぁ和音ちゃん、可愛いのだけが救いだったね。――――大丈夫。俺が愛してあげるから………泣かないで?」
そう言うと、今度は私の唇へと手を滑らせる。
抵抗しない事をいいことに、ゆっくりと顔を近づけてくる。
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