ただ……この家には一応、私を引き取ってくれた伯父も住んでいた。
引き取ってくれたと言っても、私達家族の家に住み着いているとも言える。


―――言葉は悪いけど、信用ができない人……

どこで何をしているのかは分からないが、殆ど帰ってこない。



―――もともと、全然話さないからいいんだけどね………


普段通り玄関の電気を付け、真っ暗な室内に入る。
誰もいない静けさが怖かったりもしたけど―――もう慣れた。



リビングのドアに手をかけたとき
ミシミシと床が軋む音がした。


「和音ちゃん―――お帰り」

「!?」

ビクッと肩が上がり、振り返ると
久しぶりに見る伯父の顔があった。