「よく覚えてたね」 俺がそう言うと、 彼女は少し照れたように笑った。 「はい……というか、なんとなく声くらいしか覚えてなかったんですけど。は…恥ずかしい顔を見られてしまって……///」 あのとき、涙でぐちゃぐちゃだった顔。 今、やっと本来の表情を見ることができた。 顔を赤くして少し俯く彼女の顔を、静かに見つめる。 あー………何て言うか、すっげー恭弥の好みっぽい…?