帰り道
いつものスーパーの入り口を通ろうとした時、ちょうど高瀬さんが出てきた。


「あ、和音」


「高瀬さん!バイトお疲れ様です」



自然と横に並んで歩き始めると、どちらともなく口を開く。

いつも通りの他愛のない会話だけど
何と無く、高瀬さんの雰囲気が柔らかくなったと感じる。


「クリスマス前だと混むわ混むわ」

「ははっ、そうですよね。でも当日はもっと凄いんじゃないですか?」


「そうかもね。俺も予定入れとけば休みもらえるのかな」