しばらくして手首を掴んでいた手が緩むと、それと同時に後ろにあったベットに身体を突き飛ばされた。


「高瀬さっ・・・「じゃあ、慰めてよ」ーーーーーえ?」


全てを諦めたような冷めた声が頭に降りかかかる。

慰める?


その意味を理解する前に、唇が塞がれた。


「ーーーーーっ!・・・んっ・・」


抵抗する暇も、名前を呼ぶ暇もなく、静かに高瀬さんの唇を受け入れるしか無かった。


気づくと、上着のボタンが外されていた。
顔の熱が上がる代わりに、身体の震えが激しくなってくる。




怖い・・・



高瀬さんが荒く触れる度に、心の傷がどれほど深いものなのかが分かるような気がして胸が苦しくなった。