「それが何?」



先生の名前を出した瞬間、思い空気が漂い始める。

高瀬さんは鋭い目つきで私を睨んだ。



「ーーーあんたさ、何余計なこと聞いてんの?」


怒りを含んだ低い声に、思わず怯んでしまう。

「恭弥だろ。聞いたんならいいけど。ほっといて。」

「…っ・・・力になりたいんです!高瀬さんはずっと責任感じて生きていかなきゃいけないんですか?もう笑ってくれないんですか?そんなの・・・嫌ですっ」


負けじと言い返して顔をあげようとした瞬間、力強く手首を掴まれた。

「いっ・・・」


「何ができんだよ。ほっとけっつってんの、聞こえない?」


「きっ・・・聞こえません!!」


ありったけの声でそう叫ぶと、高瀬さんは何も話さなくなった。