その事を聞こうか迷っていると
道の向こう側からこちらに近づいて来る男性の集団に気が付いた。


え、なんだ・・・?


良からぬ事に巻き込まれるのでは、と思わず身構えると
隣の恭弥君が嬉しそうに声を上げた。

「おうっ!」

「やっぱ恭弥だ。久しぶりだなー」


よく見ると、皆全然怖そうな人達じゃなくて普通の人達だ。



そしてその中の一人が私に気が付き、指を指す。


「その子彼女?」

面白そうにニヤニヤしながら恭弥君にそう聞くと、

「そうそう!かーわいいだろー」

「なっ!マジかよ!?お前が!?」

皆に驚かれている中、恭弥君は一人得意そうだ。


———この人、おもいっきし嘘ついたよ