喉の渇きを満たそうと
キッチンへ向かうと、そこには小さな鍋。
蓋を開けると、真っ白なお粥が入っていた。
結局昨日は俺がずっと起きなかったから、ご飯は既に水を吸ってしまっていたけど。
ここまでしてくれていたとは・・・
鍋を持ったまま立ちすくんでいると
後ろから慌てた様子の和音が出てきた。
「高瀬さんっ!もう大丈夫なんですか!?」
「うん。もうすっきり。ありがとう」
そういうと、和音は嬉しそうに笑った。
「いえいえ!私今日から学校なんです。寝坊しちゃったのでもう行きますね!」
「うん。」
慌ただしく鞄を掴むと、急いで家を出て行った。