「本当、何やってんだよー。それ今日までだろ?」
「・・・あぁ」
恭弥に心配される自分に情けなくなる。
取るに帰るにしても、
午後からは抜けられない講義ばかりで家に戻る時間はなさそうだ。
和音に届けてもらおうか・・・
おそらく家で勉強をしているんだろう。
申し訳ない気持ちで和音に電話をかけた。
数コール程で、電話がつながる。
『もしもし、高瀬さん?』
「うん。勉強中ごめん。忘れ物届けてもらいたいんだけど・・・大丈夫?」
『もちろんです!もしかして・・・この茶封筒ですか?』
「それそれ。———大学の場所分かるよな?2時ごろ門の所にいてもらえる?」
『分かりましたー!』