「……俺、諦められないよ。」
速水君は震えた声で呟くように言う。
私は……決心した。
ここで……はっきり言わないと、速水君の為にも良くないから。
一つ、深呼吸する。
……そして口を開いた。
「速水君!!私、速水君の気持ちはすっごく嬉しい。でもね…私の気持ちは変わらないの。私は舜しかありえないの……本当にごめんね。私を好きになってくれてありがとう!!」
私ははっきりした口調で言った。
速水君は、優しくてかっこよくて勉強もできる。
でも……いくら完璧でも……舜には敵わないんだ。
速水君……ありがとう。