あまりの驚きに、振り向きざまに窓の冊子に頭を強打してしまった。



ゴッ!!



「…いって…ぇ…」

ぶつけた後頭部を自分で摩りながら、目の前の母さんを見る。昔、モデルをやっていたからか、いまだに美容には気を使っている。


「ふふん。人の気配もよめないようじゃ、まだまだね」



「何がだよ…」



意味深な笑みを浮かべる母さんは突然、紙袋を俺に押し付けた。


とっさに手を出して受け取ると、思ってたよりも重くてそのまま床に紙袋を落としてしまった。

「あ…」