何だか悔しい…。二人に自分の好みを知られているなんてさ…。
目の前の女の人…女の子とも言ってもいいぐらい、チマッとしか人だ。
母さんとの話しに一生懸命、耳を傾けて頷く度に長い黒髪がユラユラと揺れる。
あー…、ちきしょう…触りてぇ…。
そのサラサラな髪が、俺好みだな…。
…ぅわ、変態じゃん俺。
軽く落ち込みながらも、母さんが時々、俺をチラリと見る度ニヤリと笑ってきやがる。
『あんたの好きなタイプでしょう? 変な態度とって嫌われたくないでしょう…?』
って言っているのが、丸わかりだ。
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