「好きだ…。俺、あんたの事が好きだ」


「葵君…」


「拒否しないで…。拒否られんのが怖くて、あんたに嫌な態度とってた。あの時も紙が邪魔なんて言ったけど、あんたの顔、見たかったんだ」

「…あ、おい…くん」


溢れる彼の…私への想い。
受け止めようと彼の言葉を聞き入る。


「母さんにあんな乱暴な言い方、よくしてるけど…あんたに注意された時、ちょっと嬉しかった。…あんたが好きだ」



背中にリアルに感じる葵君の熱い手…。
指一本一本が…背中の上で脈打っているよう。


もっと、もっと、葵君に近づきたい…。


そう思った私は葵君の両頬を手で触れる。

決め細やかなもち肌。

女の子なら憧れる肌の持ち主の彼に近づいて、ゆっくりとキスをした。