「へー、奏かぁ♪いい名前だね!」
落ち着いていったけど内心バクバク!
同姓同名!?
しかも
顔似てるって…
ぇえー!?
本人!?
でも
それは瑠夏が代わりに聞いてくれた。
「同姓同名?本人!?」
奏は、ずっと本を読んでいた瑠夏が聞いてきたのにビックリしていたけど
「どうかな?」
と、悪巧みをした少年の様な顔で言った。
いやぁ。
多分、同姓同名だ!
奏はこんな性格じゃない!
だって、もっとかっこよくて、時々可愛くてー♪
「てかさ。メアド交換しない?」
奏が携帯を出して言う。
「いいよ♪私から送るね?」
「りょーかい♪」
携帯を出して、プロフィール。赤外線。
これでよしッ!
「送るよー?」
送信ッ♪
「ぉお!来たよー♪」
―…駅ー
お出口は右側です。
ドアが開き、車内アナウンスが流れる。
瑠夏が肩を叩いて先に降りていく。
「あ。私、降りるからッ!」
急いで鞄を持って電車から降りる。
「瑠夏ー!まって!」
瑠夏の姿を見つける。
でも、瑠夏は通勤ラッシュの人波に逆らって止まれず、瑠夏に追い付いたのは改札を出てからだった。
「瑠夏ごめん!」
瑠夏に謝る。
「いいよ。おいてったうちが悪いし…」
瑠夏がショボンとした。
「ありがと。じゃ、行く?」
私は瑠夏に手を差し出す。
「うん」
瑠夏は笑顔でそう言って横に来た。
ここからいつものデパートまでは無料のシャトルバスが出ている。