みんなが、どっと笑った。

「フジミ学園の、ゾンビって!マジうける!!」

由奈などは、涙を流して笑っている。

「ぞんび~」

「ぞんびちゃーん」

みんながはやし立てる真ん中で、私は何も答えられない。

お母さんが、「みんなに愛してもらえるように」ってつけてくれた、私の名前なのに。

それは、それだけは呼んでほしくなかった。

だけど、泣いたりしたら由奈が喜ぶだけだ。

「アッハッハ。恵梨、うまいこと言うねえ」

私は、無理やり笑った。

心の中では、泣いていた。