「キャー!!!!」
女性二人の悲鳴が、廊下に響く。
か、門脇先生、なんでこんなところに!!
扉を開けたところに、門脇先生がちょこねんと座っていたのだ。
「はぁ~びっくらこいたぁ」
門脇先生は一瞬、目が飛び出るほど白目を向いて驚いたが、またすぐにいつもの「テンパッてる菅野美穂」に戻った。
「センセ、ここで一体何を・・・」
門脇先生は無言で私の手をとって中に招き入れると、誰も見ていないことを確認してまた扉を閉めた。
扉を閉めると中は、換気口から漏れてくるわずかな外の光以外の光はない。
「ん、美白~」
先生がそう言いながら、狭いスペースを色々なものにぶつかりつつガチャモチャ動いているのだけれど、目の慣れていない私は何をしているのか全く分からない。
でも少しすると、ようやく目が慣れてきて、先生が何をしていたのかが分かった。
「まあ座って座って~」
パイプイスが2つ、向かい合って置かれていた。