竹内さんはそう言うと、さっさと行ってしまった。
追いかけようにも、「追いかけてくんなよ」オーラが背中全面から漂っていて、近づけない。
そう、だよね。
私って、ずるい人間だ。
ぶーちゃんや由奈と仲良くしていたときは、竹内さんには近寄らなかった。
自分が寂しいときだけ竹内さんに声をかけるなんて、私はずるい。
こんな私と、誰がご飯を一緒に食べたいもんか。
昇降口に突っ立っている私に好奇の目を向けながら、みんな通り過ぎていく。
大勢の中の孤独は、一人でいるより何倍も、いや何百倍も身にしみた。
早く、一人になりたい。
もう、トイレでもいい!
いや、トイレは個室であって、個室じゃないし。
何か降ってくるかもしれない。
ふと、階段の下にある倉庫の扉が目に止まった。
来客用のスリッパとかがしまってある倉庫で、普段はあまり使われていない。
あそこだったら、一人になれる。
私は誰も見ていないのを確認してから、その扉にかけよった。
そして、ガラッと勢い良くその引き戸を開けた。
すると・・・