お昼休みになった。

こんな教室の中でも、ぶーちゃんは私とご飯を食べてくれる。

ぶーちゃんは、私と普通に話をしてくれる唯一の人になってしまった。

友達、百人作りたいのに・・・。

でも、一人でもいい。ぶーちゃんだけでいい。

ぶーちゃんの笑顔は、百人力。一人で、十分だった。

私はいつもどおり、ぶーちゃんが机をひっくり返しながら振り向いてくれるのを待っていた。

「はぁ、物理超眠かったぁ」

「うん、分かってた!だってぶーちゃん頭がグラングラン揺れてたもん」

こんな何気ない会話が、嬉しくて仕方ない。

「あのさ、誰かが眠そうにしてるとこ見ると、目が覚めるよね・・・」

私がお弁当の包みを解きながら、そう話し始めたときだった。

「ぶ~う~!」

向こうから、誰かがぶーちゃんを呼んだ。