「そんな恐ろしい総長がいる時に特攻仕掛けるってのかよ」


「うん。…っつーか結城さん、いつもは幹部がいる時を狙うじゃないッスか」


「いや、いつもはな?……けど、今回はなぁ」



結城は、戦う相手はもちろん[獄炎]の分析も常に行っている。


その上で計算すると――怖い、のだ。


総長及び幹部がいる時に襲撃して、むしろこちらが壊滅状態に追い込まれはしないか、と。


……もちろん[獄炎]が勝つ可能性も十分ある。


だが――それでも。



『もしも、俺の立てた作戦でこいつらがやられたら……』



不安は、付き纏う。


――と、その時。