花火はフィナーレに入った。


「もぅすぐ終わり?」

「時間的にそうだな。」


俺は、花火よりもスミレに気を取られて時間が過ぎた。


「綺麗だね。もっと見たいね。」


俺は頷くと、隣に座るスミレの手を握った。


「来年も来ような。」

「うん。」


来年もスミレとここに来るんだ。


それで、今日の事を来年も思い出すんだ。


こんなにスミレが好きだって気持ちも、全部全部変わらずにいて、
今の悩みを思い出して馬鹿だったなって笑うんだ…。



俺は、スミレの肩を抱き寄せた。


スミレの頬にキスをした。