「遊びに来てやったぜ!」


一志クンは、元気に部屋に入って来た。


恵は私に近寄ると、小声で囁いた。

「スミレ、チョットいい?」


恵に呼ばれて、立ち上がると恵みは私の腕を掴んだ。

恵に引張られて部屋の外に出る。

恵はまだ私の腕を掴んだまま。

迷わず近くのカフェに連れ込んだ。


「ユタヤ君の家でも良かったんだけど、ここの方が落ち着くかと思って…。」


へ?


家の外に出ると思ってなかったから、財布も持たずにユタヤの部屋を出てきてしまってた。


「喉か沸かない?何か、飲もうよ?」


「ごめん。財布持ってきて無いから…。」


「大丈夫!一志の奢りだから。」


私は、状況を読み込めないまま、アイスティを頼んだ。