私は、言い出しっぺの一志クンに笑顔を向ける。

「じゃ、行こっか!!」





「スミレ、家は大丈夫?」


ユタヤは、家の事は心配してくれているらしい。


そりゃそうだよね。


今日は、ユタヤと二人で参考書買いに行ってる事を、お母さんも知ってるんだから。


ユタヤが遅くまで引き止めてると思われたら大変だもんね。


「うん。一応、後で家に電話する。」


「俺が電話してやるよ。」


親が絡むと、面倒見までイイ人になるんだね…。



「ユタヤとスミレチャンって、付き合ってるの?」


は???



何で、そうなる?


「つ、付き合ってねぇよ。」



私が言う前に、ユタヤが答えた。


「そうだよな~?」



なんか、はっきりいい過ぎじゃない?