「ユタヤ、俺の誘いを断って何してんだよ?」


先輩の視線は、真っ黒な髪の毛に向けられている。


「カテキョLOOKじゃん!!」


「お~。でも、今日はカテキョないよ。今から、カテキョの子と参考書買いに行く所。
一志はナンパか?」


「只今、ナンパ失敗中…。」


やっぱり、知り合いみたい。



「他、探せよ。この子の先客俺だから。」


「は? まさか、スミレ チャン??」


何で私の名前、知ってるの??


チャラ男は、キョトンとした私を察したようだ。


「ユタヤがよく言ってるからねぇ~。俺は一志。そちらは?」


「恵です。」


「本屋、俺も付き合ってやるよ。あそこの本屋って一階はCD屋だろ。邪魔しないからさぁ~。いいだろユタヤ。」


「良くない。」


「恵チャンも行こうよ!」

断っているユタヤを無視して、一緒にいた後輩に「俺、用事できたから帰って~♪」なんて言ってる。



「私も、本屋行きたいな。欲しいCDがあるの。」


エッ!?恵まで???



結局、4人で本屋に向かった。