俺は、素早く老眼鏡を装着。


「二重人格。」


スミレが呟いた言葉なんて、シカトシカト♪


スミレの母親が麦茶を持って部屋に入って来た。


母親は、スミレの机に広げられた答案用紙を見て驚いている。



「やっぱり先生がいいと、成績も上がるのね♪」


俺は、前回のテストの結果を知らないから、今回の成績が上がっているかどうか判断できないが、どうやら点数は上がったらしい。



良かった良かった♪



「先生、ありがとうございます。」


お礼を言う母親に、俺は

「スミレさんが頑張ったおかげですよ。」

と笑顔で愛想を振りまく。


どぅ考えても、俺のおかげだって思うけどな。





「英語もお願いして、宜しいですか?」


気を良くした母親に、新しい教科をお願いされた。



俺は、「勿論です。」と笑顔で応える。