「だから、サールの好きな子はルナなの!!」




 十一歳のティカが、手をばたつかせて。






 その光景は、実に滑稽だ。



「えー。そんなの、絶対にありえないよ」


 ルナが、クスクス笑う。



「本人から聞いたのよー?」



 ちょっぴり、涙目になってること、気付かれてなきゃいいんだけど。