「今日はこの辺りで寝るか」


 ゲルブが言いながら、近くにあった木の根に荷物を置く。




「! 駄目、ゲルブ!!」




 ルナは思わず叫んだ。




「は?何でだよ」



 ゲルブが、不機嫌そうに、ルナを睨む。



「その木の根本を見て。キノコの輪が、あるでしょ?」


 ゲルブは、首を後ろに向けた。


 彼がもたれようとした木の根本には、白いキノコの輪がある。