…否、あるいは、今生きている世界が嫌で嫌で仕方ない奴が、ここに棲みつく、なんてパターンもありそうだな。


 妖精が、こちらに目を止めた。


「アンタ…白虎?」



 もう、髪と目の色が変わったのか。


「あぁ」


「良かったわ。…白虎、ルナのことを守って。ルナを守れるのは、同じ神器ノ者の、アンタだけ…」



 ルナを守れ?


 何で?


 ……わかんねぇ。



 ルナの命を狙ってる奴が、いるのか?