ルナが叫んだ。


 …。


 ンなに否定しなくても。

 
 俺、傷つくっての。


「とりあえず、出発するわよー」


 ルナは、立ち上がり、こっちを見ずにティカとカナテに駆け寄った。


「ほら、ゲルブ!」


 カナテが、にんまりしながら。


 ンだよ。


 女子二人より、十歩分くらい遅れて歩いていたカナテが、こちらにペースを合わせてくる。


「お前がルナのこといらないならさ、俺がもらうわ」