「うぅ…ゲルブのせっかちぃ…」カナテがいじけた。「…二回とも、ティカがいなかったろ?もしかしてティカがいないといけねぇのかも」


 ンなあほな。


「まさか」

「もし、本当だったら…?」




 カナテがニヤニヤして。




 何を狙ってやがるんだ、コイツ。


「何もしねぇよ。千歩譲ってそうだとしても、何でティカなんだ?別にアイツ、世紀の天才魔女でもなけりゃ、特別かわいいわけでも、アランに選ばれたわけでもねーじゃん」


 カナテが唸る。



「ま、今夜は無理にでもあのバカを連れてくか」