カナテの声にゲルブは振り向く。


「どうした」


「俺たちは二回、あの波に挑戦しただろ?」


「で、二回とも失敗した」




 カナテが、クソまじめな顔で頷いた。




「その二回の失敗の原因だけどさ。わかったかもしれねぇ」

「前置きはいいから」


 さっさと言えっての。


 俺は待たされるのが大っ嫌いなんだ!!