幻の海の中を魚が飛んでいる。泳いでいる、のだろうが、水面は遥か天上。泳いでいるよりかは飛んでいるみたいだ。



「あれ、ティカは?」



 ティカがいない!!



「チィ…。とりあえず、三人で行け。ルナ、絶対に戻ってこいよ」



 イヴァンがウィンクして。



「イヴァンは行かないの?」

「俺は父さんを捜す。気をつけろよ!」

「妾は願うぞ。皆…無事でおれ…」




 二人の案内人が、姿を消した。