ベナは真剣な顔をしている。



 ふざけるな、とか言われたらどうしよう。



「ど、どうされましたか?」

「その夢を見たとき、近くに女の人がいなかったかい?銀髪で着物を着た」




 着物…?っていうと、東洋で流行中の、あれかな?あの、走りにくそうな…。




 ルナは、夢のことを思い出す。駄目だ、全く覚えていない。




「その人がどうしたんですか」

「夢の使い、皆はそう呼んでいるよ。夢の中の出来事を現実にしたり、他人の夢の中に連れ込まれたり…」



 初耳だった。