「うん。イヴァンが変なこと言った、あそこでしょ?」



 ルナは記憶を辿った。


「そ。あそこは夜になると幻の海に沈むんだ。もちろん、幻だから呼吸はできるし、普通にしていれば気付くこともない」



「何でそこに行くのよー?」



 ティカが聞く。



「その海は、常若の国に通じてるって言われてんだ。でも、本当かはわからねぇ。あそこから帰ってきた奴は一人もいねぇからな」




 カナテが言ってた通りだ。




「イヴァン。テレポートした方がいい。そろそろ始まりそうだ」


 サリが言った。