竜の杖を握る右手に力がこもる。


「フン…竜の杖を手に入れたとはな」




 リュオンは、ニィと笑った。



 唇の端がめくれる。




「何の用で来たの?」








「朱雀の器で、アランに選ばれたお前は…伝説の子」