いくら引っ張っても、外れなかったのに。



 杖を前にして、車輪は自然なかたちで外れた。




 おそらくは、アランの力を感じたのだろう。



 ルナにも、



 この杖にも。




「カナテ、ゲルブ。パロへ行こう!!」