「ほれ、できたわい、竜の杖」 リアム老のしわだらけの手が握っているのは、いつぞやに、セクァヌの空間で握ったあの杖。 竜の杖が、緑の光を放った途端、首にかけていた木彫りの竜と右手にくっついた車輪も同色に輝いた。 木彫りの竜が、杖の先端にくっつき、車輪は、竜の前足部分にくっついた。 さっきまで、ついていた車輪が外れても、右手は痛くなかった。