ルナが、カナテから離れた。



「ゲルブ、いいよ。イヴァンがかわいそうだから」




 ルナの言葉で、ゲルブが止まる。



 かわいそう…って、なんだよそれ。




「あのね、イヴァン。あなたが知ってるティカはね…死者だったの。実体をもつ、ユーレイ。ティカは、常若の国に残ったの…」




 ルナが、うつむく。