「まさか…」




「そうじゃ。青龍スイレンの一族。彼女だけは生き延びた。実はルナやカナテ、ティカ、ゲルブの一族も同じでの。四人の客人は復讐を誓って行動しておるが、スイレンはそうもいかなんだ。彼女は昔から弱気での。リュオンはそこに付け込んだ。彼は言った、"俺と来い"と。“一つ、オマエの願いを叶えてやる”そう言っての。儂はスイレンが何と答えたかは知らぬ。ただ、一つ言えるのは、彼女がリュオンに従ったことくらいじゃ」




 リアム老は、溜息を吐く。


「で、何故それが客人の所へ行く理由はなんだい?」


 忘れていた。彼女は待たされることが嫌いだということを。