――カキンッ!!


…あれっ!?


自分の足もとにあてたつもりが、チェーンソーはアッサリと弾きかえされ、気がつけば刃がボロボロになってる。



「こんなこともあろうかと、魔界一固い物質に変化させておいた」


「なっ…珍しく、頭がまわるじゃない。悪知恵ばっか働くんだから…」


「だからさー…なんでそんな言い方ばっか…」


「トロロが悪いんでしょ!?あたしだって、前みたく優しいトロロなら…そりゃ、友達としてたけど…好きだったよ?

だけど、今のトロロは…なんか、ヤダ」


「ヤダって言われても困るよ。これが、本来の僕なんだから……」


「なんなの?二重人格なわけ?つい昨日までは、

『ユナちゃ~~~ん、僕にもおやつ残しといてって言ったじゃん!なんで全部食べちゃったんだよぉ』

なーんて、半泣きの顔で言ってたくせに」


あたしはトロロがよくやってた半べその顔を思いだしながら、マネしてみる。