唾がかかりそうなほどの勢いでわめいても、トロロの態度は変わりそうにない。


「無駄口叩くのも、あと…少しだよ。他になにか、もっと言いたいことはナイの?」


どうしよう…。


枯れ木になっている部分がじわじわと、足もとからどんどん上にあがってきている。


ヤダ…こんな…こんなのってナイよ…。







枯れ木になった部分に力を入れてみるけど、痺れたみたいになってなんの感覚もない。


そうだっ、まだ手は無事だから…。


「ジアンジュール!!」


あたしは、タンバリンを持った手を高く上げ、魔法の呪文を唱える。


するとあたしの手に、瞬時に大ぶりのチェーンソーが出現した。






――ブン、ブン、ブゥゥゥーーーン。


チェーンソーは、激しい音を出してうなっている。



「ユナちゃん……そんなもの出して、どうするの?」